■はじめに
このマニュアルは、アクアキューブ防水システムを施工するときに日本ドライブイット社製のスタッド溶接機を用いて、
FLステンレス鋼板を下地に対して取り付けるための手順をまとめたものです。
※想定している下地は、鉄製のプールになります。
このマニュアルでは、「溶接機の設定」と「実際の溶接」という2つのパートで手順を説明します。
PART1:溶接機の設定
FLステンレス鋼板をスタッドピンで固定する前に、適切に溶接ができるように
スタッド溶接機の設定をして、試験溶接を行います。
STEP1:テスト用下地の研磨
下図のように3箇所研磨します。
AとCはアース確保のため、Bは試験溶接を行うためのスペースです。
STEP2:アース用スタッドピンの溶接
(手順1)スタッド溶接機の準備
まず、スタッドピンをコレットに装着します。その後、本体の充電圧調整つまみを操作し、
50V程度を示すように調整します。
(手順2)アースクランプを研磨箇所BとCに接触させます。
研磨箇所BとCにアースクランプを接触させます。アースクランプは研磨箇所に置くだけですが、
下地とアースクランプ間の通電に支障がないように確実に接触させてください。
(手順3)研磨箇所Aにアース用スタッドピンを溶接します。
溶接の手順は下図を参照してください。下地に対してピンを垂直に立てて、
ガンを押し当てた後にトリガーを引き溶接します。
(手順4)ピンが溶接されたことを確認します。
適切にピンが溶接されたことを確認します。
・熱量過小(ピンの周辺がほとんど溶けていない)
・熱量過大(ピンの周辺が溶けすぎている)
・アークブロー(溶けた状態が偏っている)
上記のような溶接状態の場合、溶接をやり直してください。
(本ページ下部に参考図版を掲載)
※研磨箇所に溶接したピンは、スタッド溶接機の電圧などを設定するために一時的に使用するものです。
(手順5)研磨箇所Aに溶接したピンに、もう1本ピンを重ねて溶接します。
(手順6)研磨箇所Cにアース用のピンを溶接します。
(手順1)〜(手順5)と同様に、研磨箇所Cに対してアース用ピンを2重に溶接します。
STEP3:試験溶接
研磨箇所AとCに溶接したアース用ピンにアースクランプを接続。その後、研磨箇所Bにおいて実際にピンを溶接しながら電圧調整をおこなってください。
STEP4:試験溶接したピンの撤去
グラインダーを用いて、試験溶接したピンやアース用のピンの撤去を行います。
※【個別施工マニュアル】スタッド溶接 その2に続きます。